2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

魯迅「故郷」を読むための時代案内

教科書に載っている「故郷」が書かれたのは、日本で言えば大正時代。 大正時代って、どんな時代だったのでしょう。 大正時代って…… 大正時代が舞台の物語はアニメ『鬼滅の刃』をはじめ、 マンガや小説などたくさんあります。 スチームパンクなどのSF物もこ…

ちいちゃん、ヒロユキ――「大人になれなかった」八月の記憶

8月―― 空は青く、入道雲が湧き上がる。 その空の下、 かげおくりをした少女がいました。 父親から一つだけの花を受け取った少女がいました。 小学校で読んだ「ちいちゃんのかげおくり」と「一つの花」です。 あの時「悲しいね」「かわいそう」と思ったかも…

タクジの人物像を考える――『ヒューマノイド』読解のヒント

国語教材『ヒューマノイド』の登場人物「タクジ」について考えるための前段階の読み物です。彼の夢や行動の意味を、物語に入る前に想像してみましょう。

“いいっこなし”って美しい?――「ことばの力」で自分をみつめる話

こんにちは。 今日はちょっとだけ、「ことば」について考えてみませんか? ある日、時代劇を見ていたんです。 町娘と病気のおとっさんの話です。かいがいしくおとっつぁんの世話をする町娘。「いつもすまないねぇ。おっかさんが生きていてくれたら……。」 「…

「短歌」って――理屈で読んでもいいんです。

短歌ってなんだかフワッとしてる? 「なにが書いてあるのか、よくわからない…」「きれいだけど、どう読めばいいの?」そんな風に思ったことはありませんか? 短歌は、たった31文字で気持ちや風景を伝える、すごくコンパクトな詩。 だけど「わかる」ようにな…

「比喩で広がる言葉の世界」を探ろう――蝶の羽を運ぶ蟻は何に見える?

※この記事は、光村図書の国語教科書『比喩で広がる言葉の世界』をもとに作られています。 蝶の羽を運ぶ蟻の姿を、あなたなら何に似ていると思いますか? 三好達治の「土」という詩では、その姿をヨットに見立てています。 「なるほど、そう見えるかも……」 こ…

「詩」は“感じる”だけじゃない――読むための5つの手順

こんにちは。 詩を読むとき、「なんとなくきれい」「よくわからないけど好き」──そんな感覚で終わってしまうこと、ありませんか? でも、もし「読む」ための手順があったら? しかも、ちょっとした手順をふむだけで、ことばの奥にある風景や感情が、すっと見…

「魚と空」――なぜ「魚」を“うお”と読ませるのか

こんにちは。 木坂涼さんの詩『魚と空』を読んだとき、最初に立ち止まったのは、たった一語──「魚」でした。 この「魚」、あなたならどう読みますか? さかな?それとも、うお? ふだんの生活では「さかな」と読むことが多いかもしれません。でもこの詩では…

「朝」――交わらぬ空と屋根って?

こんにちは。朝、目が覚めたとき、窓の外にどんな景色が広がっていますか? 今回紹介するのは、吉田加南子さんの詩「朝」。 短い言葉の中に、静かな時間と、心の動きがそっと描かれています。 この詩を読んで、あなたは何を感じますか? 「まじわることなく…

「雲」って、ただの空の飾り?

こんにちは。 みなさんは、空を見上げて 「ああ、雲になれたらなぁ」って思ったことがありますか? 「雲って、なんだか自由そうだなぁ」と思ったことはありませんか? 今回紹介するのは、山村暮鳥の詩「雲」。 「おうい雲よ いういうと 馬鹿にのんきさうぢや…