文学的な文章

国語 高校入試対策用 文学的文章読解問題 Vol.3

中学の総合テスト・高校入試対策用の国語問題集を作成しました。 過去の高校入試問題を集めた問題集です。 横沢彰「ナイスキャッチ!Ⅲ」 君島彼方「春のほとりで」 西條奈加「まんまるの鞠」 砥上裕將「一線の湖」 百舌涼一「巡る二人の五七五」 が収録され…

魯迅「故郷」を読むための時代案内(再掲)

今日の授業はどうでしたか? 国語で魯迅の「故郷」にもう入ったかな? 教科書に載っている「故郷」が書かれたのは、日本で言えば大正時代。 大正時代って、どんな時代だったのでしょう。 大正時代って…… 大正時代が舞台の物語はアニメ『鬼滅の刃』をはじめ、…

『はじまりの風』――レンの気持ちを温度で読み解く!

「ねえ、今どんな気持ち?」ネットではちょっと意地悪なフレーズですが、国語の授業ではとても大切な問いかけです。 『はじまりの風』を読むときも、この質問がカギになります。 主人公のレンは、 「新しいことを始めたいけど、何をしたらいいかわからない……

キャラになりきれ!『野原はうたう』で声に出す国語

よがあけました。 あさのひかりをあびて、竹やぶの竹のはっぱが 「さむかったね。」 「うん、さむかったね。」 とささやいています。 これは小学校1年生で習った「ふきのとう」。なつかしいですね。 そして中学校1年生で出会う「野原はうたう」も、同じ作…

「挨拶」――すがすがしい朝の顔の中に、あの日がいる(ヒロシマの日に)

夏休みが終わって、またいつもの朝が始まります。 「おはよう」「おはよう」 すこやかな、すがすがしい顔です。 いつも通りの朝、いつも通りの顔。 「来週の総合テスト、どう?」 「あと半年で入試かぁ……。」 明日があるって、なぜ言えるの? 明日がくるって…

鉄腕アトムから……「朝のリレー」へGo!

空を越えてラララ 星のかなたゆくぞ アトムジェットの限りクールジャパンの代名詞、 テレビアニメの国産第一号は昭和38年放送開始の「鉄腕アトム」だ。 「ドラゴンボール」や「ワンピース」など足下にも及ばない 40%という驚異の高視聴率だった。 アトムの主…

上野で交わされた「握手」の記憶――恩師との出会いと別れ

「上野」と聞いて、 みなさんは何を思い浮かべますか? 動物園のパンダ? お正月の買い出しでにぎわうアメ横? それとも上野公園のお花見? ひょっとしたら、 学校の修学旅行などで博物館に行った人もいるかもしれませんね。 実は、 上野の中心にある上野駅…

教科書なんてムリ……走らない「メロス」な君へ

メロスって誰?国語で出てくるんだけど、なんか走ってる人? ……トモダチのために、走る?マラソン選手? スポ根? 友情? 感動モノ? ガチでやるなんでダルいよねー。気合い入れて教科書読むのって、無理スギて草通り越してもはや森…… さっと教科書読むと、…

「少年の日の思い出」の出○杉君 🧑‍🏫

キミには大切なモノある? それを友だちがこっそり持ち出したら……️ それをムチャクチャにぶち壊したら…… 怒る? それとも泣く? クジャクヤママユ それとも「ちぇっ」と舌打ちし、 「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」 こいつ、実は完璧超人…

「字のない葉書」――え、それってアリですか?

人と人とをつなぐことば。 戦中から戦後に書けて…… ネットもケータイもない時代、 手紙や葉書は、遠く離れた人と人とをつなぐ大切な手段だった。 何も書かれていない、おびだだしい数の葉書があった。 いや、書かれていたのは、宛名だけだ。 しかも自分宛て…

「星の花」をポケットに入れて登校した件

銀木犀(ギンモクセイ)って、金木犀の親戚。 9月下旬~10月上旬に、とっても強い甘い香りの花を咲かせるんだ。 銀木犀の花 花言葉は 初恋(白く小さな花が、淡く切ない恋の記憶を連想させる) 高潔(控えめな姿と清らかな香りが、気品のある人格を象徴する…

魯迅「故郷」を読むための時代案内

教科書に載っている「故郷」が書かれたのは、日本で言えば大正時代。 大正時代って、どんな時代だったのでしょう。 大正時代って…… 大正時代が舞台の物語はアニメ『鬼滅の刃』をはじめ、 マンガや小説などたくさんあります。 スチームパンクなどのSF物もこ…

ちいちゃん、ヒロユキ――「大人になれなかった」八月の記憶

8月―― 空は青く、入道雲が湧き上がる。 その空の下、 かげおくりをした少女がいました。 父親から一つだけの花を受け取った少女がいました。 小学校で読んだ「ちいちゃんのかげおくり」と「一つの花」です。 あの時「悲しいね」「かわいそう」と思ったかも…

タクジの人物像を考える――『ヒューマノイド』読解のヒント

国語教材『ヒューマノイド』の登場人物「タクジ」について考えるための前段階の読み物です。彼の夢や行動の意味を、物語に入る前に想像してみましょう。

「短歌」って――理屈で読んでもいいんです。

短歌ってなんだかフワッとしてる? 「なにが書いてあるのか、よくわからない…」「きれいだけど、どう読めばいいの?」そんな風に思ったことはありませんか? 短歌は、たった31文字で気持ちや風景を伝える、すごくコンパクトな詩。 だけど「わかる」ようにな…

「詩」は“感じる”だけじゃない――読むための5つの手順

こんにちは。 詩を読むとき、「なんとなくきれい」「よくわからないけど好き」──そんな感覚で終わってしまうこと、ありませんか? でも、もし「読む」ための手順があったら? しかも、ちょっとした手順をふむだけで、ことばの奥にある風景や感情が、すっと見…

「魚と空」――なぜ「魚」を“うお”と読ませるのか

こんにちは。 木坂涼さんの詩『魚と空』を読んだとき、最初に立ち止まったのは、たった一語──「魚」でした。 この「魚」、あなたならどう読みますか? さかな?それとも、うお? ふだんの生活では「さかな」と読むことが多いかもしれません。でもこの詩では…

「朝」――交わらぬ空と屋根って?

こんにちは。朝、目が覚めたとき、窓の外にどんな景色が広がっていますか? 今回紹介するのは、吉田加南子さんの詩「朝」。 短い言葉の中に、静かな時間と、心の動きがそっと描かれています。 この詩を読んで、あなたは何を感じますか? 「まじわることなく…

「雲」って、ただの空の飾り?

こんにちは。 みなさんは、空を見上げて 「ああ、雲になれたらなぁ」って思ったことがありますか? 「雲って、なんだか自由そうだなぁ」と思ったことはありませんか? 今回紹介するのは、山村暮鳥の詩「雲」。 「おうい雲よ いういうと 馬鹿にのんきさうぢや…